ゆっくり村ブログ

森を守り育てるキノコ

2月 25th, 2007

赤村に数軒あるキノコ農家のひとつ、小林慧さんのところを訪れた。
小林さんとは「赤村の地域と農業を考える会」という集まりでよく顔を合わせる。
「一度、キノコの現場を見に来たら良い」と言ってくれていたので、同僚らと計3人で訪問することに。

前の仕事の関係でキノコ農家にはソコソコ会って来たつもりだった。
が、今回の訪問と出会いはキノコに対する認識を大きく変えるものになった。
キノコを育てることは、山とつながっていて、キノコを媒体にして森や森が維持されているのだ。

シイタケの菌を打ち込む原木と呼ばれる直径10センチ程度縲怩フ丸太があるのだがそれらは山があり、木々を植えて育ててきた歴史の上に成り立っている。

「あの辺の椚(くぬぎ)は後8年もすれば切り出せるね」と。
伐採した木から新芽が出て、また原木に育っていく。

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小林さんが原木を育てている山
手前は新芽が伸びてきた椚、奥の背の高いのはそろそろ切り時の椚。

その自然のサイクルの中でキノコ栽培がなされている。
大体、11月に原木を切り出し、1年以上置いておき、2月頃にキノコの菌を打ち込む。
菌糸が原木全体に回るまでさらに1年半ぐらい掛かる。
それからは、時期になればキノコが生えてきてくれる。
ホダ木(殖菌した原木)の寿命はだいたい3~4年ほどだという。

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     切り出された原木は1年以上寝かせる。

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    寝かせた後に、シイタケ菌を打ち込む。
    菌糸がジワリジワリと木の中で繁殖する。
    その菌から出てきたシイタケを美味しくいただく。

「ま縲鰀3年なんてあっと言う間だよ」と小林さん。
「そうそう、5年ぐらいかけて、自分で家を建てたらどうだ?材木はオレのところの山の木を使って良いぞ」と。

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シイタケは日陰を好む。
中心にあるのは落葉樹、外側にあるのは針葉樹。
これで、自然と日陰が作られることになるデザイン空間。

山や森、そしてキノコと付き合っている人の時間感覚というのは多分こんな感じなんだろうなぁ。小林さんはしっかりと自然と向き合いながら、そのペースに歩調を合わせて仕事をしている人だ。

「原木栽培」と銘打っているキノコは時々見かけるが、山の手入れ、森の手入れとつながっているとは知らなかった。原木栽培も場合によっては、原木を仕入れてきて、殖菌するらしい。小林さんのように自分から原木を用意するスタイルは昔は当然だったのだろうが、今では徐々に担い手がいなくなってきている。

山を見ながら、「キノコを育てることで森や山に人の手が入り、自然が維持されるんですよ。キノコを食べることで、山や森が守り育っていく。そんなことを想像しながら食べて欲しいなぁ」と。

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熱心にキノコの解説をしてくれる小林さん。

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赤村で直売所で他の人のキノコは1パック大体130円程度。小林さんのキノコは200円ぐらい。
そこに、森や山を維持している誇りと付加価値がある気がする。

作業手伝いも兼ねて伺ったのだが、いろいろ案内してくれて話も聞かせてもらった。
時間ばかり取ってしまってと恐縮していたが、「イヤイヤ良い交流が出来ましたよ。また、来て下さい。焼酎も飲もうや。ガッハッハ縲怐vと言ってくれる。

農村丸ごと博物館計画の第二弾として3月半ば頃に「森を守り育てるキノコ体感WS」でも企画しようかと思っている。
興味のある人は、一緒に山に入りましょう。

スロービジネススクール 第5期生募集中♪

2月 23rd, 2007

このゆっくり村の母体でもある、スロービジネススクール(SBS)が第5期生を募集しています。
SBSとは、ファストで効率と経済性重視、「稼ぐが勝ち」的な経済や社会ではなく、スローでいのちを大切にし、人々の歓びや愉しさ美しさなどから豊かさを定義する経済や社会を目指しているネットワークです。
スロービジネスやスローということの学びとスロービジネスの実践が主な活動の柱です。

SBS学生であれば、ゆっくり村でのウーファー的滞在も優先的に受け付けます。

HP上の関連文書や課題図書を読んでの感想文の提出が必要です。
応募締め切りは3月31日まで。

詳細はコチラからどうぞ

 

田んぼ開始!?

2月 15th, 2007

ゆっくり村の拠点がある後山集落で田んぼを借りられないものかと思っていました。
想いは通じるもので、集落の中、歩いて5分ほどの田んぼを2枚借りられることに!!
合わせて6縲鰀7畝ぐらいでしょうか。
でも、20年近く田んぼとしては活用されていない土地。
2~3年前まで中山間地の補助金が出ていたので、草刈はしていたらしいのですが
今となってはカヤ、ススキ、ササが生い茂る耕作放棄地。

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「こりゃ、草刈るだけでもオオゴトぞ」「イノシシが田に入るんじゃなかろうか」「3年作ってない田はダメだと聞くものね。3年はガマンしぃ」「水が溜まるめぇ」などなど。
しかし、農家と話していると良く「タイヘンだ」「オオゴトだ」といったフレーズを聞きます。
何でもっと愉しい側面に眼を向けて表現しないんだろ、とちょっと思ってしまいますね。
耕作放棄地が復活して、稲穂がたわわに実ったら、美しいだろうなぁ。

そんなことを考えながら、三浦さん(お世話になっている農家)に機械を借りて、草刈スタート。
どこから着手したものか。
とりあえず、草刈機でカヤ、ススキ、ササをなぎ倒して、ある程度まとめて燃やすという作業の繰り返し。
作業をしつつ、徐々に田んぼの形が把握できてきます。
ここに畦があったのか、ここから水を取るのか、などなど。
雑草のベールを剥いでいく感じです。

2日がかりで、ほぼ草刈終了。
何とか田んぼらしくなったかな?

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上の写真と比べてください。草刈前と草刈後。

問題はこれから。
カヤ、ササ、カズラの根は相当深く地中に入り込むらしく、そいつらを何らかの方法で除去しなければいけません。
今日あったじい様は、「耕運機で起こしてもつまるめぇ。手で打ち起こすんだなぁ」と。
ヴェヴェ?人力?クワで全て起こしていくのか!?
途方に暮れます。
ひとまず、耕運機を借りてチャレンジしてみますが、どうなることやら。
さらに、水を張れる状態にしなければいけません。

美味しいお米を育てるまでの道は長く険しそう。
けれども、一つ一つの作業から見えて来る、実感できる事柄がたくさんあります。
ナンダカンダ言いながらも、愉しみながらやっています。

 

炭、焼いてみました WS報告

2月 14th, 2007

赤村ゆっくり村の周辺でも竹が猛威を振るっている。そんな問題関心からスタートした竹炭作り。
先日6日に予行練習をして、12日は人を呼んでイベント化。
スタートは、6日に焼いた炭の窯出し。
ここが僕の中ではメインイベント。
これまでの苦労が全てが灰に帰すかどうか!?
ちゃんと、炭になっていました!!
これは嬉しい。
集落の人の手助けや教えのおかげで何とか形になりました。感謝。

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当然ですが、だいぶ量が減っていました。

炭を取り出すと、肥料袋に6袋ぐらいは出来ていました。
さ縲怐Aこの竹炭君の販売&活用も考える必要がありますね。

さて、順序が逆転するのですが、2つ目の作業は竹を叩き割って窯に詰める作業。
ぽかぽか陽気の中、汗をかきながらの労働。
参加してくれた人は「ワークショップなんだから何でも体験しなきゃ」と率先して作業に取り組んでくれました。

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   なるべく垂直に竹を並べていきます。

昼までに窯詰めの作業を終わらせて、休憩。

お昼は、なんと集落のかーちゃんたちが作ってくれました。
6日の予行練習の際にも作ってくれたのですが、「任しときぃ。うちの野菜使ってダゴ汁つくっちゃるばい!」と言ってくれていたのです。

ノビルと手づくりコンニャクのゴマ酢味噌和え、ダゴ汁、合鴨米おにぎり、白菜漬け、たくあん漬け、柚子皮の味噌漬けなどの漬物、差し入れビールと大満足。

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参加者の一人は「最近、あまり食欲がなかったのだけれども、野菜のエネルギーが高いから食べられちゃうね。本当に美味しい♪」と

いやぁ、本当に美味しい食事でした。地域でイベント事をやる際のメインは食事になってしまいそうです。

さて、お昼を済ませたら窯に火を入れます。
ひたすら、炭にする材料の上に薪代わりの竹材をガンガンくべていきます。
その竹材がオキになって蓄積されていき、その熱で立ててある竹に火が入るのです。
ここを手抜きすると、時間ばかりが経ってしまいます。

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火の番をちょっと任せて、竹の切り出しにも行きました。
手ノコでギコギコと竹を倒す。なかなか思うように倒れないのですが、参加者一同せっせと切り出し&搬出。
時間も限られているので、5本程度切り出しましたが、ひと窯詰めるには、15本以上は切らないと足りません。

窯の内部はどんどん熱くなり、煙突から出る煙も徐々に熱くなっていきます。

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火を入れてすぐは、まったく熱くないのですが、
時間が経つと触れないぐらい熱いです。

煙の温度と色や匂いを観察しながら、集落の大先輩の助言に従って、窯を空気穴と煙突だけ残して閉じます。
この作業が、煙にいぶされながら、熱風に襲われながら、ゲホゲホ言いながらの険しい道。
「ここをガマンしてやりなさい」と助言をもらいました。

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炭焼きWSはここまで。
参加者の方々と談笑しながら、お土産用の炭を確保してもらい解散しました。
窯は次の日の朝に煙の様子を見ながら閉じました。
出来上がりは、週末ぐらいですかね。

また、良い炭が出来ていると嬉いです。
どうやったら、竹炭琴に出来るぐらいの強度を持った炭が焼けるのかなど、調べながらもう2窯ぐらいは焼きたいと思っています。
 

炭焼き体験ワークショップ

2月 3rd, 2007

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赤村・ゆっくり村計画
農山村&百姓まるごと博物館(第一弾)

炭焼き体験ワークショップ

農山村の冬の仕事のひとつに「炭焼き」があります。
里山に入って行き、雑木や竹を切り出してきて、炭にする。
それを現金に換えたり、燃料にしたり、暖をとる手段にしたり。
適度に手入れした里山は荒れずに済んでいました。

その知恵を学びながら、炭焼きを一緒に愉しみませんか?
赤村の後山集落の共同窯を借りて、竹炭作りをします。
竹炭は消臭、水や空気の浄化、除湿など生活の色々な場面で活用できます。
当日は暮らしの中の竹炭活用方法も一緒に学びましょう♪

日時:2月12日(月・祝)
集合:10:00 赤村スローカフェクリキンディ前
   後山集落へは車で3分・徒歩12分ほどです。
参加費:昼食&竹炭お土産付き1000円(要予約)
     SBS学生800円
持ち物:軍手・寒くない服装・竹林を歩くので運動靴か長靴
問い合わせ&申し込み先: slowculture_vpjct(a)slowbusiness.org (ごとう)

当日スケジュール予定
事前に炭焼きをしておいた窯の「炭の取り出し」作業
事前に切り倒してあった竹の「窯詰め」作業
火入れ・炭焼き
竹林へ歩いて行き「竹の切り出し」作業
順序が前後しますが、炭焼きの全体的な作業を体験することができます。
大体16時頃の終了を予定しております。

「ゆっくり村」って?
医・衣・食・農・教育・住・遊の自給を目指すゆっくり村。
カネ・地位・名声はないけれど、ライフ(いのち・暮らし・人生)の愉しさは
たっぷりある。
そんな空間作りを考えています。
農山村&百姓から、生きる知恵と技術を愉しみながら学ぶ
「まるごと博物館計画」をスローにやっていきます。
cf:http://www.yukkurimura.com/blog/
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竹炭づくり その2

2月 2nd, 2007

さて、初日は材料となる竹を窯に詰めるところまでで終了しました。
次の日の朝から火入れです。
炭にする竹は立てておき、その上に焚き付けとして燃やす乾いた竹を横に差し込んであります。
火を入れてからは、発電機&扇風機を活用して風をとにかく送り込みます。

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これ、こんな装備がなかった時はどうしていたんでしょうか?
聞けば「ウチワじゃ」と。
何でも、巨大なウチワで延々とあおぎ続ける作業があったそうな。
昔の人はタフですねぇ。

焚き付けの竹材は燃えてきたらドンドン追加補充していきます。
とにかく窯の上部で火を燃やし、その熱が竹材が立っている下の方まで降りていくのを待ちます。
どのように、その変化を観察するかというと、煙突から出る煙の色なんです。

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真っ白くモクモク出ている段階は、まだまだ窯の下部まで火が行っていない証拠だそうです。
煙が徐々に青くなってくる(透明に近い青になる)と下部まで火が伝わったという証拠だそうです。
素人の僕が見ていてもイマイチはっきりは分からないのですが、集落の古老たちは「そろそろじゃな」と経験と勘で判断します。

ひたすら火を見つめながら、昔話&談笑し、焚き火を囲んで皆で食事をし、ちょっとお酒も入りながらの時間&空間は正にスロー。
食事は毎回のようにカーちゃんたちが美味しいものを作ってくれます。この時は、ダゴ汁!!

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昔は、炭小屋を山の中に作り、泊り込みで炭焼きをしたそうだ。
だから、今でも山の中に入っていけば、炭焼き小屋や炭窯の跡がところどころに残っているそうです。

午前10時頃に火を入れて、午後3時頃には窯を密閉しました。
けっこう時間がかかる仕事なのです。
炭焼きを軽く考えていたのですが、ナカナカの大仕事という印象を受けてしまった。
「一人じゃできん」と言われていた意味が良く分かります。
集落や地域の人が協力し合いながら協同労働でやってきた仕事が炭焼きなのだと納得。

窯を使わせてくれるというので、ゆっくり村でも竹炭作り、やります!

 

竹炭作り その1

2月 1st, 2007

日本の農山村は竹に悩まされている。
竹害と呼ばれるほど。
地下茎で竹はどんどん増殖し、他の木々を駆逐してしまう。
1年でかなり成長し、3年もあれば大人の竹になるという。
赤村も竹がかなりはびこっている。
60年前には、タケノコを採れる山を持っている家はそれだけで特権的な地位にあったらしい。
それだけ、竹やタケノコが珍しかった。
が、今じゃ、竹だらけ。

後山集落も例外ではなく、かなり竹がはびこっている。
先日、集会所の裏山に水源を訪ねて登っていくと、奥に行くにつれて竹だらけ。
ほぼ、竹と背の低いツバキしかないような状態。
森とも表現しがたい鬱蒼としてた竹林。
ところどころ朽ちた竹が積み重なり、ところ構わず延びていく竹だらけの世界。
話には聞いていたが、こりゃタイヘンだ。

竹を有効活用できれば、資源としては無尽蔵にある。
ひとつの方法が、竹炭作り。
後山には集落の人が共同で作った昔ながらの炭窯がある。
炭焼きしましょうよ、と話をしていたら、現実になった。

竹炭作りの手始めは、竹の切り出し。
竹林に入って行き、手ごろな大きさの竹を切り倒す。

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< この作業がけっこうおっかない。
竹を切る人はチェーンソーでガンガン切っていこうとするが、周囲の人はおっかなびっくりである。
竹は思った方向に倒れてくれないのだ。
倒した竹を道まで引きずり出すのがこれまた大仕事。「竹は走るからなぁ、気をつけりぃ」とおじいさんたちに忠告される。
「走る?」と聞き流していたが、これが「走る」のだ。かなりの勢いで。
倒した竹を道路の方に向けて放り投げていくのだが、だんだん竹が積み重なってくると、竹と竹の表面は非常に滑りやすいため、カンカンカンカンカン!といった音を立てながら竹が突っ走っていく。
かなり怖い。。。

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僕は2度ほどスネを削られた。。。

道路まで引きずり出したら、今度は2メートル程度に切って、その竹を窯のある場所に運ぶ。
窯のある場所で、窯に入れる長さに竹を切りそろえて、それを叩き割る。節が残っているとパンッ!」と竹が破裂するのだ。

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割った竹を窯に詰める。
ここまでで、ほぼ半日以上。

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ひと窯分の材料を確保するのに、大体20本程度の竹を切り出した。
思った以上に大変な作業である。

次は、窯に火を入れて炭焼き本番です。

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